せとぎわの護身術

本文より抜粋

●あなたは大切な人

 最初にあなたの大切な人を思い浮かべてみてください。その人の幸せを、あなたの幸せと思える人のことです。

 それは恋人? 旦那さん? お子さん? おかあさん? おとうさん? それともお友だちでしょうか?
その人たちに何かよいことがあれば「わあ、よかったね」と心から喜べる人のことです。

います・・・よね?

 もし、その人たちが不幸な目にあったときのことを考えてみてください。
それは、あなた自身の不幸よりつらく感じられるのじゃありませんか。
大切な人には幸せでいてもらいたい。不幸なんて知らないでいてほしいと。
あなたがその人の幸せを願うと同じように、あなたの幸せを願う人がいることに気づいてください。
そして、あなたの不幸は自分のこと以上につらいということも。
あなたは、あなたを不幸にしてはいけません。
あなたの大切な人のためにも、もちろんあなた自身のためにも、あなたがあなたを守ってください。
あなたは、大切な人なのです。
あなたが、あなた自身を大切な人としてしっかり認識することが、あなたを守るうえでとても重要なことになるのです。
 わたしは、あなたをわたしの妻や娘と思って、卑劣な犯罪者による不幸から守りたい、元気に「ただいま!」と家に帰ってもらいたいと願って書きました。


●反則のすすめ

 さて、これからご紹介する技は、武道や格闘技の試合では、ほとんどが禁止されているものです。
すなわち、反則技の集大成です。

 格闘技のルールで、なぜ禁止技(反則技)があると思いますか? 
それはですね、選手の安全という大きな問題の他に、効果があまりにも強力すぎるからです。
その技を一発食らっただけで試合が終わってしまうのです。
 そのため、それを許したら選手たちの動きがとても制限され、それゆえに試合自体の動きが地味になってしまうのです。

 たとえばレスリングで噛みつきや金的攻撃が許されるとしたら、選手はなかなか組み合うこともできないでしょう。

 反則技は本当はとても効果的な「技」なのです。反則という言葉から「卑怯」という印象を受けるかもしれませんが、それはルールのあるスポーツだから卑怯なのであって、戦場など命がかかった場所では、相手を倒すためにまっ先に使う技です。

 か弱い女性が男性に勝つためには、相手の一番弱いところを攻めるしかありません。
これがこの章の狙いです。
 もちろん、本を読んでマスターする技ですから付け焼き刃であることは否めません。しかし、それはあなたを守る強力な付け焼き刃なのです。
  


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